50代からの世代・呼び方
50代からの世代を中高年と呼んだり、ミドルエイジ、アラフィフ、あるいはシニア世代、シルバー世代と呼んだり、実に色々な呼び方がありますが、いったいどのように違うのでしょうか?
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中高年世代とミドルエイジ、シニア世代
50代は、中高年とかミドルと呼ばれることもありますが、シニアと呼ばれることもあります。
中高年とは?
「中高年」とは、何歳からを指すのか、はっきりとした定義はありません。
ただし、平均的な人生を80年とするとその中間である40歳を中年と呼び、「青年」と「高年・老年」との中間という位置づけがあります。
また、50歳から65歳未満を「高年」と呼ぶところから、「中高年」は40歳以上65歳未満を指すという説が一般的です。
ちなみに結婚・出会い系では40歳以上が「中高年」、ハローワークや求人募集などでは、45歳以上を「中高年」としているところが多いようです。
人材市場や転職市場では、40歳代から50歳代を「ミドル」「ミドル層」「ミドルエイジ」と表記している場合が多いようです。
ミドル(middle)とは、もともと「中央」とか「中間」といった意味があるため、日本語の「中年」にほぼ近いと言えます。
さらに、かっこよさと思慮深さとを兼ね備えた中年男性を「ナイスミドル(nice middle)」、同様の中年女性を「ナイスミディ(nice midi)」と呼んでいます。
アラフィフ・アラカンとは
アラフィフとは、和製英語の「around fifty」を略したもので、50歳前後の年齢層を指します。
「around」とは「およそ」や「約」という意味で、もともとは女性の具体的な年齢を出さず、ぼかして伝える言葉として普及しましたが、昨今では男性の年代を表現する場合にも使われるようになりました。
また、60歳前後の場合は還暦の「カン」を入れて「アラカン」、70歳前後は「アラセブまたはアラコキ(古希)」、80歳前後は「アラエイ」と言っています。
シニア世代とは?
「シニア世代」とは、シニア(senior)という英語から来ていますが、この言葉は日本では1999年~2000年頃から多く使われるようになってきました。
元来は年長者・先輩・上級者などという意味で、特定の年齢層を意味している訳ではありませんが、マーケティングの世界では、通常50歳からを「シニア」としています。
しかし、老人という意味で解釈すれば、65歳前後が「シニア」という事になり、かなり漠然とした言葉になります。
また、シニアの中でも50代~60代の知的好奇心が旺盛で多趣味、元気なシニア層を「アクティブシニア」、または「ニューシニア」などと呼んでいます。
さらに近年では、アクティブなシニア層の新しい呼び方として「グランド・ジェネレーション」という言葉も使われるようになってきました。
アクティブシニアとは?
アクティブシニアとは、50~64歳までの元気で自分なりの価値観を大切にする世代を指す言葉です。
このアクティブシニア層は自分のライフスタイルにこだわり、仕事や趣味に非常に意欲的であり、社会に対してもアクティブな行動を起こす新世代シニアと定義されています。
また、知的好奇心が非常に旺盛で、新しい物にチャレンジする精神を持ち合わせており、従来のシニア層とは一線を画しています。
グランド・ジェネレーションとは?
「グランド・ジェネレーション」は、アクティブなシニア層の新しい呼び方として注目されている言葉です。
この言葉の提唱者は、放送作家・脚本家の小山薫堂氏と言われていますが、略して「グラジェネ」「G.G」「グラン世代」などと呼ばれています。
グランドには「最上級の」といった意味があり、ジェネレーションには「世代」という意味があるため、直訳すると「最上級の世代」となります。
「グランド・ジェネレーション」の具体的な年齢層には明確な規定はありませんが、一般的には「50代以上のアクティブシニア層」を指すとされています。
エルダー(elder)とは?
「エルダー(elder)」とは 主にマーケティング業界や求人業界で使用されている言葉で、「年長、年上、先輩」という意味があります。
はっきりした年齢の線引きはありませんが、マーケティング業界では消費や活動に積極的な50代から60代の男女を「エルダー層」と位置づけています。
一般的には「ミドル」と「シニア」を含めた50代から60代の年齢層を指す場合が多いようです。
団塊の世代とは?
「団塊の世代」とは作家の堺屋太一氏が名付けた言葉で、ベビーブームと言われる終戦直後の1947年から1949年にかけて生まれた世代を指します。
「団塊」の意味は「ノジュール」という鉱物用語から来ており、この「ノジュール」とは、堆積岩中の周囲と成分の異なる物質の固まりを指します。
この事から「団塊の世代」とは、「密度が高く、しかも周囲とは異なる特質を持つ一固まりの世代」ととらえられます。
学園紛争に見られるように社会の変革に大きな関心を持ち、ビートルズやローリングストーンズなどの新しいミュージックに触れるなど、それまでとは異なった価値観を形成してきた特異な世代です。
また、団塊の世代の前後に生まれた世代に関しても次のように分類する事があります。
- プレ団塊の世代・・・・1943年~1946年生まれ
- 団塊の世代・・・・・・1947年~1949年生まれ
- ポスト団塊の世代・・・1950年~1953年生まれ
- 団塊ジュニア・・・・・1971年~1974年生まれ
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しらけ世代とは
「しらけ世代」とは、団塊世代とバブル世代の狭間にあたる、1950年から1964年に生まれた世代を指します。
団塊世代が繰り広げた激しい学生運動が収束した後の高度経済成長期に青春時代を迎えましたが、若者の間には漠然とした無力感が漂い、「シラケ」という言葉が流行りました。
「無気力・無関心・無責任」の三無主義がこの世代の特徴と言われましたが、新しい感性による映画やアニメが次々と作られ、人気を集めて行きました。
新人類とは
「新人類(しんじんるい)」とは、1980年代に当時の若者を「従来にはなかった価値感や感性を持っている」として使われた言葉で、主に1950年代後半から1965年生まれの世代を指します。
共通一次試験実施以降に大学生となり、日本企業の国際的な地位が高まって「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われた時代に社会に出た世代です。
幼少期からテレビやマンガの影響を強く受けて育ち、新しい価値観を身に付けて独特の若者文化を作り上げ、多くのサブカルチャーの旗手が生まれました。
バブル世代とは
高度経済成長期の後半に当たる1965年から1969年に生まれ、バブル景気で企業の大量採用期に社会人となった世代を「バブル世代」と言っています。
空前の売り手市場となり収入も安定していることから、ブランド志向が強く貯蓄よりも消費を重視する傾向が見られるのもこの世代の特徴です。
2021年時点の年齢は51歳~56歳になり、管理職など重要ポストに付いている方が多い反面、大企業における早期退職のターゲットになりやすいという一面もあります。
氷河期世代(ロストジェネレーション世代)とは
2007年のバブル崩壊後の不況期に社会に出た、1970年から1984年生まれの世代を「氷河期世代」または「ロストジェネレーション世代」と呼んでいます。
多くの企業が新卒採用人数を抑えたため、新卒での就職が非常に難しく「就職氷河期」と呼ばれた時代ですが、就職難民や非正規労働者、フリーターやニートが一気に増加したと言われます。
しかし、テレビゲームや携帯電話、インターネットの普及とともに育った世代で、IT関連に強い人が多いという特徴があります。
シルバー世代と高齢者
65歳以上になると、シルバー世代と呼ばれたり、高齢者と呼ばれたりします。
シルバー世代とは?
「シルバー世代」のシルバーとは、銀髪(Silver Haired )のイメージから来た言葉ですが、65歳、あるいは70歳からの年齢層を指すとされています。
日本では、シルバー世代は高齢者と同義語として使われる事が多く、国民年金が65歳から支給される事になったため、このように解釈されるようです。
また、このシルバー世代は、人生経験が豊富で、社会的にも最も信頼のおける世代であるというイメージもあるため、自らを「シルバー世代」と言われても不快感をあまり感じない方も多いようです。
高齢者とは?
「高齢者」とは、一般的に65歳以上の人を指します。
これは1956年の国連報告書において、65歳以上の人口比率が7%以上になった場合を「高齢化社会」と定義した事からきているとされています。
高齢者の中でも65歳以上75歳未満が前期高齢者(ヤング・オールド)、75歳以上が後期高齢者(オールド・オールド)として分けられています。
また、2017年1月5日に日本老年学会と日本老年医学会は、高齢者の定義を現在の「65歳以上」から「75歳以上」に見直すべきとの提言を行いました。
現在の高齢者は、10年前に比べ身体の働きや知的能力が5~10歳は若返っていると判断したからで、65~74歳を「准高齢者」、90歳以上を「超高齢者」として分けるべきとしています。
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