50代からの生き方ガイド

50代からの生き方ガイド・イメージ

50代からできる積立NISA

50代のうちに老後資金を増やしておきたいという場合、その一つの方法として「積立NISA(つみたてNISA)」があります。積立NISAは2018年1月にはじまった「少額投資非課税制度」ですが、50代から始めることもできます。

積立NISAは、年間40万円を上限に月々の投資額を自分で決めることができ、20年間運用益に税金がかからないというメリットがあることから年齢層を問わず人気の商品となっています。

50代半ばで始めたとしても、ちょうど後期高齢者となる70代半ばまで積むことができるので、老後資金の一部に当てることができます。

ただし、積立NISAは他の投資法に比べ安全性が高いものの、投資である以上絶対に損をしないという保障はないので、メリットとデメリットをよく比較検討した上で始めるようにしましょう。

積立NISAとは?

2014年度に「一般NISA」というものがスタートしましたが、その積み立て版として2018年に新たに作られたのが「積立NISA(つみたてNISA)」です。

スポンサーリンク

積立NISAは、年間の投資額が上限40万円と決められており、他の投資法に比べて小額ですが、運用益に対して20年間非課税の期間が続くという特徴があります。

投資先は金融庁が厳選した商品の中から選ぶことができるため、比較的安全な商品と言えます。

気になる年利については、投資先により多少異なりますが、金融庁の資料では20年間の運用で「年利2~8%に収まる」としています。

月々の積立額は、多くの銀行では最低1,000円からとなっていますが、SBI証券や楽天証券などのネット証券の場合は100円から可能となっています。

また、20年間の間にいつでも金額の変更ができ、やめたくなったら解約することもできます。

このような柔軟性があることから、人気となっている積立NISAですが、積み立て開始が可能な年は2037年までであった期限が2042年まで延長され、この間はいつ始めても20年間の非課税で運用することができることとなりました。

20年間が終了した後は、NISA口座以外の一般口座や特定口座に払い出されます。

積立NISAの詳細は、金融庁のホームページでも確認することができます。

  >>つみたてNISAの概要(金融庁ホームページ)

なお、「金融庁の資産運用シミュレーション」では、必要項目を入力することにより、「将来いくらになるか」「毎月いくら積立てればよいか」「何年間積み立てればよいか」について自動計算してくれるので、気になる方は利用してみましょう。

  >>金融庁の資産運用シミュレーション

50代から始める積立NISAのメリット

積立NISAは、50代から始めることにより、次のようなメリットがあります。

老後資金を作ることができる

人生100年時代と言われる現代では、50代はちょうど中間点に当たりますが、老後のことも考える時期に来ています。そして、老後資金を効率的に作るのに適しているのが「積立NISA」です。

50代から積立NISAを始めた場合、非課税期間が終了する20年後は70代になりますが、ちょうど老後資金が必要になる時だからです。

他にも老後資金を作る方法として、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」というものがありますが、こちらは60歳までしか積み立てができないため、長期運用には向いていません。

積立NISAのほうは、何歳から始めても20年間運用できるので、リスクも少なく、ある程度まとまった資金を作ることができます。

初心者でも始めやすい

銀行に預金をしておいても利息はわずかしか増えない時代ですが、かといって「投資をするのは不安」というのが多くの人の心理です。

リスクがまったくない投資というものはありませんが、積立NISAの場合はネット証券を利用すれば「1か月100円」から投資できるので、初心者でも始めやすいという特徴があります。

まずは少額の積み立てから始め、投資というものを経験しつつ、途中から増額するということもできます。

また、投資先についても金融庁の厳しい基準をクリアした商品(投資信託・ETF)の中から選ぶだけなので、まったくの初心者でも、ある程度の安心感があります。

非課税の税制優遇がある

積立NISAの最大のメリットとも言えるのが、20年間は非課税といった税制優遇があることです。

本来は20.315%の税金がかかりますが、積立NISAの場合は20年間にわたって値上がり益や分配金などの運用益に税金がかかりません。

例えば、毎月1万円を20年間、年利4%で投資した場合、非課税になる税金額は25万7,542円にもなります。
この非課税額は、積み立て期間が長いほど、そして投資額が多いほど、複利運用効果によって多くなります。

長期運用が可能

積立NISAは、年間の積立限度額が40万円と、投資の中では少な目ですが、20年間という長期運用が可能となっています。

また、投資先として金融庁が選んだ銘柄は、長期投資に向いているものが多いので、リスクを抑えて少しずつ資産を増やして行きたいという人のニーズに合わせたものになっています。

しかし、元本が保証されるわけではないので、途中で損失を出すことも想定されますが、20年の間にはプラスに転じるチャンスも来るので、最終的に利益が出れば投資成功ということになります。

口座開設手数料や口座管理手数料がかからない

「iDeCo」の場合は、口座管理料がかかりますが、「積立NISA」の場合は口座開設手数料や口座管理手数料がかかりません。

講座開設後、最初に投資商品と金額を設定しておけば、あとは何もしなくても無料で運用できます。

柔軟な運用ができる

積立NISAは、必ずしも20年間積み立てなければならないという訳ではなく、個人の状況によりいつでもやめることができます。

また、月々の投資額を減らしたり、増やしたりすることもできます。

年間40万円を投資する場合、月々の投資額は33,333円となりますが、「ボーナス月の増額設定」を利用すれば、ふだんは毎月30,000円にして、ボーナス月(6月と12月)は、50,000円とすることもできます。

このような柔軟な運用ができるのも、積立NISAの大きなメリットです。

スポンサーリンク

 

積立NISAのデメリット

積立NISAには、次のようなデメリットもあります。

元本割れの可能性がある

積立NISAは、金融庁が厳選した投資信託やETFの中から商品を選ぶことができますが、元本が保証されているわけではありません。

利益が出たときは非課税枠の恩恵が受けられますが、損失が出た場合のメリットはありません。

運用中に値下がりし元本割れする可能性もあるので、生活に余裕のある資金で行うようにしたほうが無難です。

投資先が限定されている

積立NISAによる投資先は、国内株式・外国株式・バランス型が主ですが、金融庁の基準をクリアした投資信託とETFのみとなっています。

値上がりしている個別株式やREIT(不動産投資信託)などがあっても、積立NISAの対象となっていなければ購入することはできず、また長期間保有しても株主優待などの恩恵は受けられません。

また、金融機関によって取扱商品が異なったり、非課税枠内でのスイッチング(投資信託の組み換え)ができないというデメリットもあります。

一般NISAとの併用はできない

2014年にスタートした一般NISAは、年間120万円まで5年間の非課税投資枠があり、投資対象となる商品も膨大な種類の中から選ぶことができます。

そのため、年間120万円の投資が可能な方や投資商品の選定に慣れている方は、一般NISAのほうが向いていると言えます。

しかし、2020年現在、一般NISAと積立NISAの併用はできない事になっているため、どちらかを選ぶ必要があります。

※一般NISAは2023年に終了予定でしたが期間が5年延長され、2024年以降は「新NISA」として制度の内容が新しく変更されます。

積み立てた資金が所得控除の対象にならない

節税効果が期待できる長期投資制度として、積立NISAのほかに「iDeCo」(イデコ:個人型確定拠出年金)がありますが、この「iDeCo」の場合、積み立てた金額は全額、所得控除の対象になります。

しかし、積立NISAのほうは、運用益は非課税でも積み立てた金額は所得控除の対象にならないため、所得税や住民税の軽減ができないというデメリットがあります。

1年間の投資枠が決められている

積立NISAの投資枠は、1年間の上限が40万円(1カ月あたりおよそ3万3,333円)と決められています。

途中で売却した場合でも、同年に購入した分の投資枠を復活させることはできません。仮に年の途中で10万円の投資信託を売却した場合、その年に購入できる投資信託は、残り30万円となります。

また、積立額が40万円未満で投資枠が余った場合、残りの枠を翌年以降に繰越すことはできないことになっています。

このように、「積立NISA」には、メリットもあればデメリットもあるので、しっかりと情報収集を行ってから始めるようにしましょう。

積立NISAの始め方

積立NISAを始める手順は、おおまかに次のような流れになります。

(1)口座を開設する金融機関を選ぶ

積立NISAは、「すべての金融機関を通じて一人一口座しか開けない」という決まりがあるので、金融機関は慎重に選びましょう。
初心者でも始めやすい金融機関として、SBI証券や楽天証券が人気があります。

(2)証券会社の「証券総合口座」を開設する

すでに証券会社の総合口座を持っている方は必要ありませんが、投資がまったく初めてという方は、「積立NISA」の口座を開設する前に、この「証券総合口座」を開設します。

以後、この「証券総合口座」を通して投資信託を購入して行くことになります。

※金融機関により、「証券総合口座」と「積立NISA口座」の開設が同時にできるところもあります。

(3)積立NISAの口座開設を行う

ホームページを開設している多くの金融機関では、ネットから積立NISAの口座開設ができるようになっています。口座申込ページにアクセスし、必要事項を入力して送信します。

その後、金融機関より口座開設に関する書類が届いたら、書類に記入・押印して返送しますが、この時マイナンバーが記載されている書類のコピーと本人確認書類のコピーも同封します。

※その後、金融機関と税務署の審査が行われ、問題なければ口座が開設されます。

(4)証券会社の「証券総合口座」に入金する

積立NISAで投資を行うために必要な金額を「証券総合口座」に入金しておきます。

仮に年間限度額の40万円を入金しておけば、1年間は何もせず放っておいても大丈夫です。

(5)積立NISAの積立設定を行う

購入したい投資信託の商品を選び、証券会社の投資信託のページから、積み立ての設定を行います。

引き落とし口座、引き落とし日などもここで設定します。また、積立頻度については多くの金融機関では「毎月1回」となっていますが、SBI証券や楽天証券では、「週1回」や「毎日」を選択することもできます。

(6)定期的に状況を確認する

「証券総合口座」に入金を済ませ、積み立て設定をしておけば、あとは何もする必要はありませんが、定期的に運用状況を確認し、途中で変更したいところがあれば変更するようにしましょう。

※新規に積立NISAを始める場合、口座開設の申し込みから完了まで、3~4週間かかる場合が多いようです。
また、銀行の窓口で口座開設を行う場合は、銀行の案内に従ってください。


【PR】参考書籍

“ 税金ゼロ”の資産運用革命 つみたてNISA、イデコで超効率投資



【完全ガイドシリーズ271】NISA完全ガイド (100%ムックシリーズ)



税金がタダになる、おトクな 「つみたてNISA」「一般NISA」活用入門



【関連ページ】
退職後の資産運用
今後の生活設計と年金
投資信託の種類と運用法
資産運用のポイントは?
50歳からの人生をどう生きるか

50代からの生活設計

50代からのファッション

50代からの健康管理

50代からの仕事・再就職

50代からの趣味選び

50代からの資産運用

 

スポンサーリンク

 

【PR】おすすめ情報



まだ間に合う! 50代からの老後のお金のつくり方



【DMM FX】口座開設のお申込みはこちら

オンライン・対面で趣味や習い事を始めるならストアカ